2025年04月07日 20:13

SheepMedicalが運営する「菌ドック」は、自宅で手軽に腸内フローラの検査ができる腸内DNA検査キット。菌ドックは「次世代シークエンサー」という機械で腸内細菌の種別まで検査・分析できるが、約2万人の腸内細菌を検査したデータを解析した結果、意外な調査結果が出た。

菌ドックで検査を受けた約2万人の腸内細菌検査データをもとに花粉症との関連を調査。その結果、「花粉症が改善した人」は「改善していない人」と比べ、腸内の乳酸菌が約2300億個も少ないことが判明した。調査は、菌ドックを利用して過去に腸内細菌検査を受けた約2万人の受検者の内、10歳未満および90歳以上を除外し、さらに外国人も除外した1万7477名を対象に実施した。対象の内訳は「花粉症になったことがない人」が7908人、「現在も花粉症の人」が8076人、「以前は花粉症だったが現在は改善した人」が1493人だった。

分析では、「花粉症になったことがない人」と「現在も花粉症の人」とでは差はみられず、「アレルギー体質か否か」は腸内フローラバランスとは直接的な因果関係は認められない可能性を示唆していると考えている。逆に、「花粉症持ち」という点では同じアレルギー体質である「現在も花粉症の人」と「改善した人」との腸内細菌バランスにおいては、顕著な差が現れた。

さらに乳酸菌だけでなく、ほかの菌種でも明確な違いが観察された。花粉症が改善した人は「エンテロタイプ2型」に多く見られるプレボテラ菌が約0.9倍に減少。一方、腸内環境を整えるとされる酪酸菌(フェカリ菌など)は約1.11倍多く検出された。

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