2025年03月07日 09:38

Terra Drone(テラドローン)は、サウジアラビアのジェッダ北部において、CCTVを搭載した水中ドローンを活用した下水道検査を実施した。
本検査は、テラドローンがサウジアラビアの国営水道会社であるNational Water Companyが保有する約38kmにわたる下水道管内の状態を、遠隔操作型の水中ドローン(ROV)を使用して点検したもの。ドローン技術の活用により、下水道管内が満水の状態でも検査が可能となり、下水道管のメンテナンスの効率化に貢献する。
近年、サウジアラビアでは急速な都市開発が進み、それに伴い新たなインフラの整備も加速している。一方で、過去の設計図や管理記録が分散していることにより、マンホール内の配管の正確な位置を特定することが困難になっており、老朽化した下水道の適切な点検および維持管理が十分に行われていないことが社会的な課題となっている。また、従来の下水道点検方法には、配管内の状態にかかわらず下水管内の水をすべて排水する必要があり、コストの増大や作業効率の低下といった課題があった。
ROVの一種である水中ドローンを活用することで、満水の状態であっても点検が可能になる。さらに、水中ドローンにCCTVを搭載することで、下水道管内の状況をリアルタイムで可視化し、より精緻な検査を実現できる。これにより、下水道管のメンテナンスが効率化され、ひび割れやコンクリートの剥離などの損傷を早期に発見し、修理コストを最小限に抑えることが可能になる。