2025年01月17日 16:16

ブレインズテクノロジーは、AI異常検知ソリューション「Impulse」に、AIが判定に混同する学習データを可視化する新機能をリリースする。この新機能により、従来手間がかかっていたAIの精度改善作業が効率化され、生産現場におけるAI活用がさらに進展することが期待される。
製造業においてAIを活用した外観検査が普及する一方で、品質管理上、高い判定精度が求められる生産現場では、AIモデルの精度改善にかかる工数や時間が課題となっている。特に、不良品を正常品と誤認する「見逃し」や、正常品を不良品と誤認する「過検出」を抑えるためには、AIに学習させるべきデータの選別を試行錯誤する必要があった。従来のAI外観検査ツールでは、そもそもこの学習プロセスがブラックボックス化されていることが多く、精度向上が見込めず実用化を諦める企業も。
今回リリースした新機能では、AIが判定に混同する学習データを可視化できるようになり、AIの精度改善に必要な学習データの選別にかかる時間を大幅短縮(PoC期間を2カ月から6日に短縮)。また、過検出率の顕著な改善(25%のまま停滞していた過検出率を1回で13%に改善)もみられた。さらには、今ある画像データから判定できるAIモデルの精度限界も明確になるため、撮影側の調整が必要かどうかの切り分けも容易になる。
今後は、実用後の運用コストも減らすため、自動最適化や生成AIを活用した対話型インターフェースの導入を検討する。