2025年01月17日 15:36

テムザックは、管路等を走行して点検や補修などの作業を実施する多脚式ロボット「SPD-X」を開発した。
多脚式ロボット「SPD-X」は、下水道点検を目的として2022年に開発した「SPD1」から、脚式構造を見直し、走破性を大きく向上させた。「SPD1」は8本脚だったが、今回開発した「SPD-X」も同様の8本脚を2段構成とした計16脚の配置としたことで、細長い管路の中で安定して走行できる。開発にあたっては、3Dシミュレータを活用した管内堆積物や障害物への対応制御を行ったうえで、実際に土などの堆積物や段差を乗り越えるテストを重ねてきた。
また、「SPD1」の発表後、当初想定していた下水道以外の業界からも幅広く注目された。管径の大小対応や堆積物・水流への対応、点検のみならず管内での各種作業が行えるロボットなど、多くの開発要望が寄せられている。同社では「SPD-X」を、それらに対応していくベースロボットと位置づけ、今後さらに社会インフラや建設業界などのニーズに応えていく。
創業25年を迎えるテムザックは、今後も「人が入れない場所」「人が行うと危険な作業」「機械・装置を動作させるのが困難な環境」に対応でき、かつ高度な作業を実現するロボットを開発に取り組む。それにより、人手不足対応・危険作業回避の実現を目指す。