2024年12月20日 15:55

日本ブレーンは、徳洲会グループの未来医療研究センターと、臨床試験に関する逸脱防止AIシステムのPoC開発契約を締結した。
臨床試験業務においては、関連法規・ガイドライン等を遵守した上で試験実施計画書や手順に沿って業務を遂行する必要がある。しかし、様々な原因で計画や手順とは異なる逸脱が発生することがある。度重なる逸脱の発生や重大な逸脱は、得られたデータの信頼性が損なわれる可能性があるだけでなく、試験参加者の安全性に影響を及ぼすなど、倫理面での問題にもつながりかねない。そのため、関係者はそれらが起こらないように努めるとともに、起きた場合には、原因の分析、再発防止のための措置を講じる必要がある。
本システムでは、徳洲会グループ臨床試験部会が管理・保管している様々な逸脱事例データを有効活用するべく、それらのデータを照会データとして生成AIに読み込ませる。それにより、臨床試験実施時の逸脱が発生しやすい場面の事前チェックや事前共有により、逸脱防止に役立てる考え。
たとえば通常の臨床現場ではあまり実施しないような不慣れな業務に携わらなければならない場合でも、生成AIが注意点や過去の逸脱ケースを担当者に事前に知らせることができる。結果として、逸脱防止に役立つ機会が多数存在すると想定される。