2024年12月03日 13:00

名古屋大学発AIベンチャーのトライエッティングは、大径薄肉パイプ専業メーカーのシンニチ工業と、AI技術を活用した良品率向上に関する共同実証実験を開始した。
事業に影響を及ぼす社会情勢の変化に関する調査によると、2023年度は「原材料価格(資源価格)の高騰」を挙げる製造事業者は91.9%で、昨年度までに引き続き高い水準に。また、製造業における全ての業種において「原材料価格(資源価格)の高騰」が最も高い割合となった。原材料の高騰の影響が続く昨今、製造業における生産コスト削減に向けた取り組みの重要性が増している。
シンニチ工業は、売上に対する原材料費の割合が高いため、製造工程における不良発生を改善したいと考えていたが、データを活用した分析ができていなかった。本実証実験では、トライエッティングのノーコード予測AIプラットフォーム「UMWELT(ウムベルト)」のアルゴリズムを活用。製造条件や歩留まりなどを学習させて、 歩留まりが高くなる条件や不良品発生の条件を探り、良品率向上に向けた取り組みの可能性を検証することを目的とする。
「UMWELT」は、機械学習(需要予測など)、組合せ最適化(シフト作成など)をはじめとする機能を搭載。その前処理・後処理までもをノーコードで自動化できるAIプラットフォーム。この実証実験は、10月から12月まで実施する。