2024年11月11日 15:50

ソリトンが提供する「映像伝送システム「Zao SDK」が、大成建設株が行う実証実験に採用され、街中からダム現場までの超遠隔操縦に成功した。
今回の実証実験の目的は、「ダム堆砂処理を麓の市街地から遠隔操縦にて実施すること」に必要な要素技術の確認実験。西尾レントオールの遠隔操縦式油圧ショベルに、ソリトンの映像伝送システム「Zao SDK」を搭載。福岡県朝倉市の寺内ダムと、千葉県市原市の高滝ダムの2カ所にて実施された。
従来の建設機械の遠隔操縦は、特定小電力無線などを使用した数百メートルの遠隔操縦が一般的で、より離れた場所からの遠隔操縦を実現するためにはキャリアLTE回線を使用する。しかし、現場の電波状況が不安定などの問題点があった。
「Zao SDK」は、キャリアLTE回線を用いた映像伝送および制御信号伝送を実現するソリューション。マルチリンクと呼ばれるソリトン独自の技術を有しており、複数のキャリアLTE回線を同時に使用することにより通信を安定化することを可能にする。
今回の実験で「Zao SDK」を使用する新たな可能性が認識されて、ユニークな応用が実現することが期待される。より通信品質の差が大きいと考えられる山間部においても、国交省の「i-Construction 2.0」が掲げる生産性向上に大いに寄与するものと思われる。