2024年10月10日 12:54

エイエムオー・ジャパンは、白内障手術の術前・術後の見え方をシミュレーションできる医師監修の無料AR(拡張現実)アプリ「AR Eye(エイアール・アイ)」を、提供開始した。
白内障は加齢などにより眼の中のレンズの役割を果たす水晶体が白く濁って見えにくくなる病気で、50代で約40%、60代で約70%、70代で90%、80代では100%に近い人が発症するとされている。白内障の手術では白く濁った水晶体を吸引除去し、その代わりとなる人工の「眼内レンズ」を挿入する。手術後は視機能の改善が期待されるが、眼内レンズの種類によって見え方が異なるため、実際に眼内レンズを挿入した患者の中には、期待した見え方と術後の見え方にギャップを感じる人もいる。
「AR Eye」は、スマートフォンのカメラを通して実在する風景にバーチャルの視覚情報を重ねて表示することで、これまで二次元シミュレーション画像では表現することが難しかった、実生活における白内障の術前・術後の見え方を体験できるようになる。「AR Eye」は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの社内コンテストで最優秀賞に選ばれた社員のアイディアを実用化したものだ。
本アプリは病院での患者診察時に活用が見込まれるとともに、患者の日常環境下でも、術前に見え方を疑似体験することで、自身のライフスタイルに適した眼内レンズの選択肢を拡げる。また、白内障を発症した場合の見え方も確認できるため、白内障患者の家族が患者の感じている不自由さを実体験し、白内障への理解を深めることも期待できる。