2024年10月09日 09:58

JR東日本は、生成AIのさらなる活用を見据え、鉄道固有の知識を学習した「鉄道版生成AI」の開発に本格着手する。
JR東日本では、グループ経営ビジョン「変革2027」実現のため、業務変革を通じて社員の仕事を高度化することを目指している。これまでも各種デジタルツールの導入により業務のDXを進めてきたが、「鉄道版生成AI」を開発し、社員の日常的な業務遂行を生成AIがサポートできるようにする。生み出された時間を活用して、新しい事業の開発や地域活性化、顧客サービスの充実など、社員が人ならではの創造的な役割に注力できるようにしていく。
「鉄道版生成AI」により実現したい例として、顧客からの問合せへの回答をより迅速に行うことができるようになる、新入社員や鉄道経験年数の浅い社員の知識レベルの底上げに活用し、ベテラン社員が隣にいなくても生成AIから同等のアドバイスを受けられるようになることで、顧客サービスの向上につなげていくことを想定している。また、「鉄道版生成AI」がより専門的な情報を学ぶことで、設備や車両のメンテナンスや工事における注意点や過去の発生事象を例示して作業の安全性を高める、専門領域ではない鉄道業務の知識が必要になるような分野をまたがった調整を行う際に、他分野の社員に問合せをしなくても生成AIが分野をまたがった回答ができるようになるなど、人手をかけずにサステナブルに業務ができるようにしていく。
「鉄道版生成AI」は、2027年度末の完成を目標として段階的に性能を高めていく。