2024年09月26日 12:52

世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)は、9月25日、九州大学との共同研究により開発した、地域特化型のマルチメディア図鑑「東よか水辺の生き物マルチメディア図鑑」を発表した。
佐賀市東与賀町には古くから干拓地が広がっており、独特のクリーク網には様々な淡水生物が生息している。また、ラムサール条約登録湿地である東よか干潟には、ムツゴロウやシオマネキなど、干潟に独特の生態系・生物多様性を有している。世界的にも貴重な生物多様性が残る一方で、様々な要因により危機も迫っている。
本図鑑は、佐賀県佐賀市東与賀地域に生息する水生生物をマルチメディア(画像・3Dモデル・動画・音声)で紹介するウェブサイト。WWFジャパンと九州大学大学院流域システム工学研究室は、地域の宝でもある水辺の希少種や生態系の価値と危機について、地元の人が知り、理解を深め、ひいてはこの地域での自然保全の動きにつながればと考え、東与賀地域に特化した「生きものマルチメディア図鑑」を作成した。
本図鑑には、ムツゴロウをはじめとする東よか干潟の生きもの17種のほか、水田・水路に生息するニッポンバラタナゴ、カワバタモロコなどの魚類や両生類など35種、計52種が掲載されている。3Dの立体的な生き物の画像を自由な角度や大きさで観察することができるほか、音声や動画で生き物の様子を楽しめるページもある。採取や観察が難しい希少な生き物に触れ合ってもらえるツールだ。