2024年09月24日 15:57

巴川コーポレーション(TOMOEGAWA)は、木材由来のセルロース繊維配合樹脂「グリーンチップ CMF」の年間販売量2000トン、単価500円/kgを目指す。
「グリーンチップ CMF」は木材由来のセルロース繊維を55%配合した複合樹脂。セルロース繊維を高配合できるため、石油由来樹脂の使用量を大幅に削減することができる。しかし本格的に社会実装するにあたり、もっとも大きな課題は価格。さらに物性については、自動車分野を想定すると耐衝撃性の課題を克服する必要がある。
TOMOEGAWAでは耐衝撃グレードでシャルピー衝撃強度11.5kJ/m2を達成し、自動車部品メーカー様向けでサンプルワークを開始している。成形性については、セルロースファイバーを55%と高配合していながら、現在量産しているグレードではメルトフローレート(MFR)が20g/10minあり、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)と同等レベルの成形性を実現。また成形性の向上を目的としたMFR50g/10min以上のグレードも供給可能。
同社では販売を促進するためにコスト低減を検討、活動してきた結果、生産工程を効率化することで「1000円/kg以下での販売」に目途がついた。現在、既に供給能力は1200トン/年を保有しているが、普及の拡がりに合わせて供給能力も更に拡大。2028年に年間販売量2000トン、単価500円/kgを目指す。詳しくはこちら。