2022年12月23日 09:03

ネッスーは、農産地で発生した行き場のない野菜を、全国の困難を抱える世帯へ届ける寄附食品物流ネットワーク構築に向け、12月23日より実証実験を実施し、2023年に本格稼働する。
本実証実験では、三浦市農業協同組合と連携し、豊作による市況の暴落や規格外を理由に発生した、「品質には問題がないけれども行き場のない野菜」を、青果物の流通を担う中央卸売市場を中継拠点として活用することで、大消費地である首都圏、中部圏、関西圏の約3万世帯に寄附する。中央卸売市場が、寄附食品の流通拠点として役割を果たし、農産地や地域住民への貢献を実現することは、全国で初めての取り組みとなる。
大根やキャベツの一大生産地である三浦市では、さまざまな理由で「行き場のない野菜」が発生しており、その量は2021年度の大根だけで2000トン以上にのぼる。三浦市農業協同組合は、農家と連携してフードバンクに寄附するなど、有効活用の道を模索してきた。
ネッスーは、農家・農協、市場卸売事業者と連携し、「つながる、おやさい便」の仕組みを開発し、課題を解決する。なお、本施策は世田谷区の地域連携型ハンズオン支援事業「SETACOLOR」に採択されており、都内中央卸売市場を管轄する東京都や、食品ロス削減などの課題解決に取り組むサスティナブルフードチェーン協議会のバックアップを受けている。さらに、食品ロス削減効果や支援世帯への経済的支援効果・栄養充足率改善効果を、東京農業大学との共同研究により評価する。