2022年11月07日 15:36

サンシャイン水族館は、1月13日から開催する「ゾクゾク深海生物2023」で、ヨコヅナイワシの冷凍標本の日本初公開を予定している。本個体は、9月15日、駿河湾焼津沖の深海2200m付近で採集された。近年、新種として確認されたばかりで謎に包まれている大型の深海魚であるヨコヅナイワシが採集されるのは非常に珍しく、採集されたのは本件が世界7例目となる。
なお冷凍標本とは、採集個体を-20℃~-40℃で冷凍する「冷凍保存」による標本。今まで公開されたヨコヅナイワシはいずれも液浸標本であり、冷凍標本では、より生きている状態に近い姿を見ることができる。
サンシャイン水族館では、深海の調査に力を入れており、2019年より水中ドローンを使用して定期的に深海の入口にあたる水深200m付近の調査を進めてきた。今般、深海をテーマに開催する冬季イベント「ゾクゾク深海生物2023」にて、これまで行ってきた「駿河湾の深海調査」について発信すると共に、駿河湾の水深2,200mでの生物調査を目的に焼津・長兼丸に乗船。深海底延縄(そこはえなわ)漁による生物調査を実施したところ、「ヨコヅナイワシ」とみられる1個体を採集した。
本個体は、JAMSTEC(海洋研究開発機構)の協力により「ヨコヅナイワシ」と同定された。本個体は、イベント終了後は、筋組織の一部や胃の内容物などを研究機関に寄贈し、研究に協力する予定。「ゾクゾク深海生物2023」、会期は2023年1月13日~3月12日。