2022年06月01日 15:56

大日本印刷(DNP)は、武蔵野美術大学と連携し、グループ会社のDNPフォトイメージングジャパンが国内で約7400台運用する証明写真機「Ki-Re-i」を活用した新規事業創出の産学共同プロジェクトを開始した。
DNPは、2019年12月に武蔵野美術大学と産学共同研究の契約を締結しており、展示会の共催や食品パッケージのデザイン共同開発などに取り組んでいる。日本では近年、人口の減少に加え、スマートフォンのカメラ機能の向上などによって気軽に顔写真を撮影できることなどから、証明写真機の需要が徐々に減少している。こうした状況に対してDNPは、全国に設置している「Ki-Re-i」の用途を拡大して、マイナンバーカードのオンライン申請や、各地の「Ki-Re-i」で撮影した顔写真を社員証用にネットワークで収集するといった多様なサービスを提供している。
今後はさらに、「Ki-Re-i」を単なる証明写真機ではなく、「次世代のデジタルデバイスブース」と捉え、1990年後半から2000年代に生まれた「Z世代」や美術系大学等の学生ならではの発想と掛け合わせて、「Ki-Re-i」の新たな活用方法を創出していく。この取り組みは、企業と研究・教育機関の共創により、新たなビジネスを創出することを目的としている。「Ki-Re-i」の新たな利用法を開発して、新サービスや新しい撮影体験など、これまでにない価値や体験の提供を目指す。5月末に同プロジェクトに参加する学生へオリエンテーションを行い、同年夏に最終報告会を開催するなど、事業化を検討していく。