2025年04月09日 15:54

NTTアグリテクノロジーは、宜蘭大學およびTUTKと、遠隔地にいる指導者からデータに基づく指導を受けることができる「遠隔営農支援システムの実証実験」を4月9日より開始する。
同社はスマート農業技術を活用した日本と台湾における農業の課題解決をめざし、2024年9月23日に宜蘭大學およびTUTKとMOU(基本合意書)を締結。2024年12月からは、宜蘭県の名産であるネギを対象に、ネギ栽培の指導者が遠隔営農支援システムを通じて栽培未経験者を指導、台湾での遠隔営農支援システムの有効性を検証した。
栽培未経験者目線では、「作物に異変が起きた際、すぐに指導を受けることができた」等の有効性が、指導者目線では、「指導における移動時間の効率化ができた」等の有効性が確認されている。
このたびは宜蘭大學の温室でマスクメロンを栽培し、遠隔営農支援システムを使用する場合と使用しない場合を比較することで、定量的な効果の導出をめざす。指導者は、栽培未経験者2名に対し、一方には遠隔営農支援システムを用いた指導を実施。もう一方には従来の指導を実施することで、両方の効果を比較する。
台湾では、食料自給率の向上が求められ、そのアプローチの一つとして、若手就農者の増加や技術伝承が期待されている。本取り組みで、若手就農者が必要とする知識や技術を効果的に習得できるかを検証し、台湾の食料自給率の向上と農業分野の持続可能な発展に寄与することをめざす。