2025年03月26日 20:15

新井組は、関西電力および西日本旅客鉄道とコーポレートPPAの契約を締結した。本契約に基づき、新井組が太陽光発電設備を開発・運営者、関西電力が小売事業者として、2025年度中に、JR西日本へ再生可能エネルギー由来の電力の供給を開始する。

新井組が、環境資源開発コンサルタント協力のもと、兵庫県内の2ヵ所のため池に合計約2250kWのフロート型太陽光発電設備を設置。設置場所のため池は、一号池(兵庫県加古川市)と浄谷新池(兵庫県小野市)であり、所有者である雁戸井土地改良区と浄谷町自治会の協力のもと、水面を借りて本事業を実施する。関西電力は、太陽光発電設備が発電した電気と環境価値を、JR奈良線の鉄道運転用需要に供給・提供。これにより、年間約1500tのCO₂排出量の削減を見込んでいる。

フロート型太陽光発電はため池などの水上に太陽光パネルを設置することで発電を行う。また、太陽光パネルは夏場の高温時に発電効率が下がるが、フロート発電の場合は水面の水冷効果により太陽光パネルの温度上昇が抑えられるため、発電効率が上がる。さらに、ため池を活用することで森林を伐採する必要がなく、太陽光を池から遮ることで水の蒸発を防ぎ、渇水対策や藻類の繁殖抑制にもつながるなど、環境を保全しながらの発電が可能となる。

土地改良区や財産区では、太陽光発電で得られる収益(水面貸しによる賃料収入) をため池の維持管理費用として活用し、ため池の保全につなげることで地域課題の解決に繋げていく。