2025年03月26日 19:51

特定非営利活動法人「あなたのいばしょ」は、2024年の自殺統計と、「あなたのいばしょ」の相談データを分析し、調査結果を発表した。

警察庁の発表によると、2024年の小中高生の自殺者数は527人(前年比14人増)となり、過去最多を記録した。内訳は、小学生15人(前年比2人増)、中学生163人(同10人増)、高校生349人(同2人増)。男女別にみると、男子239人(前年比20人減)、女子288人(同34人増)。女子の自殺者数が男子を上回るのは2009年以降初めてとなる。

また「あなたのいばしょ」の相談データ分析によると、10代女性、特に中高生女子からの相談が顕著に増加しており、小中高生全体の相談も増加傾向にあることが明らかに。さらに、小学生からの相談の増加率(前年比27%増)が中学生(同18%増)を上回った。

相談内容の傾向(小中高生全体)は、学校関連(30.5%)(前年比42%増)、親族関係(9.2%)(同57%増)、虐待・暴力(7.9%)(同85%増)、生活・経済的問題(1.4%)(同60%増)となっている。

小学生からの相談増加は、低年齢化する相談者への対応の重要性を示唆している。小中高生の相談内容から、学校や家庭環境の改善、経済的支援の必要性が浮き彫りになっている。「あなたのいばしょ」はこれらの調査結果を踏まえ、関係機関と連携しながら「望まない孤独のない社会の実現」と「誰も自殺に追い込まれることのない社会」を目指す。