2025年03月26日 15:45

OKUMA DRONEは、福島県の令和6年度「地域復興実用化開発等促進補助事業」に採択されたプロジェクトをすべて完了したことを発表した。本プロジェクトでは、水素燃料電池セルスタックの国内量産化技術の確立と小型水素燃料発電装置の開発に取り組み、それらの実証実験を実施した。

水素燃料電池セルの商用化において大きな課題となっていたのは、プラチナ触媒の使用に伴う高コスト化および触媒吹付工程の歩留まり率の低さ。OKUMA DRONEは、プラチナ触媒を用いた自社初となる国産水素燃料セルスタックの量産時のスペック規定、および設計を完了。また非プラチナ触媒の開発と新たな触媒吹付工程の確立によって、この課題の解決を目指した。

また、従来の水素燃料発電装置は、大型であるため可搬出来るものが少なく、活用できる場面が限られていた。本事業では、より柔軟な運用が可能な 小型水素燃料発電装置の開発に成功した。

さらに福島県では、水素エネルギーの地産地消を目指し、地域資源を活用した新たな供給モデルの構築を進めている。OKUMA DRONEは、このビジョンのもと、地元企業や自治体と連携し、水素エネルギーの供給ネットワークを確立するための枠組みを構築した。

同社は日本の水素戦略の取り組むべき新たな切り口として、地産地消かつ持続可能な「分散型の小さな水素社会」の実現を目指している。本事業の完了により、福島県浜通り地域における新産業創造とその集積化に向けた第一歩を踏み出した。