2025年03月18日 09:35

TOPPANは、製造時のCO2排出量や残留溶剤を削減できる「水性フレキソ印刷」で、耐光性のあるインキを使用したパッケージを開発した。

持続可能な社会の実現に向けた世界的な機運の高まりを受け、環境負荷を低減するパッケージに注目が集まっている。特にCO2排出量の削減に関しては各企業がKPIを設定して取り組む中、その削減に向けた取り組みとして、フィルムパッケージにおけるプラスチック使用量の削減や包装材料の変更などが行われている。しかし、内容物の保護などの機能性の観点から、現状の材質構成からの変更が難しい場合があった。今回、従来の油性グラビア印刷を水性フレキソ印刷に印刷方式を変更することで、材質構成を変更することなく、CO2排出量を削減することが可能となった。

水性フレキソ印刷は、溶剤をほとんど含まない水性インキを使用することで、油性グラビア印刷と比べてVOCの排出量を削減でき、CO2排出量を削減することが可能。TOPPANグループで独自のインキを開発したことで、経時による退色の抑制が可能となる。流通のライフサイクルが長い製品においても、パッケージの印刷表現をより長く保持することができる。また、パッケージのグラビア印刷ではパッケージ商品を美しく表現するため特色を使用した多色での印刷を行っていた。TOPPANの水性フレキソ印刷では、見当精度に優れる特性を活かして、「特色」を使用せずに全ての色を再現することに取り組んでいる。

本製品は花王の衣料用洗剤「アタックZEROパーフェクトスティック 部屋干し」の外装に3月より採用される。