2025年01月29日 12:44

日本電気硝子は、東京大学の研究チームらと共同で、同社のガラスリボンを用いて、革新的な光シート顕微鏡光源HandySPIMを開発した。これにより、高解像度の断面画像を誰でも簡単に得られるようになり、病理・バイオサイエンス分野で広く応用されることが期待されている。

光シート顕微鏡とは、サンプル(検体)の側面から薄いシート状に整形した光を当てることで、断面画像を得る選択的平面照明顕微鏡法(SPIM)を利用した顕微鏡で、病理・バイオサイエンス等で使用される光学機器。HandySPIMは、一般的な顕微鏡のステージに設置することで、透明化生体組織の画像を得ることができる「光シート顕微鏡光源」。

従来の光シート顕微鏡ではレーザー光をレンズやミラーで光シート化する構造上、大掛かりな光学機器が必要だった。そのため、光学系の調整に専門知識を要するだけでなく、導入や維持に高額なコストがかかる点が大きな課題となっていた。

HandySPIMには、同社が開発したガラスリボン導光板が組み込まれており、ガラスリボンの薄く均一な厚みが、レンズやミラーなしで高強度のシート状の光をつくる事に大きく貢献。

またHandySPIMの光源には安価なLED光を用いている。そのため、従来よりも小型で軽量、安価、さらに可搬性が向上し、これにより、専門的な知識がなくても透明化生体組織の画像を取得できる。詳しくはガラスリボン | 日本電気硝子(NEG)へ。