MOL ENERGIA PTE. LTD.は、タイ素材最大手のSCG社の完全子会社・SCGC社との間で、新造液化エタン専用船（VLEC）3隻の長期用船契約を1月23日に締結した。

本船は、SAMSUNG HEAVY INDUSTRIES CO., LTD.（三星重工業、本社：韓国）にて建造予定の10万立方メートルのVLECで、2027年に竣工予定。また、エタン二元燃料推進機関を搭載しており、従来の重油燃料船と比較し温室効果ガス、硫黄酸化物、窒素酸化物の排出を抑制できる仕様としている。尚、現在世界で竣工または発注済の約90隻の液化エタン専用船のうち、本契約により同社グループが管理・運航するVLECは12隻となる。

同社グループは、2014年に世界で初めてVLEC事業に参画。以来、VLEC管理・運航のリーディングカンパニーとして着実に安全・安定輸送の実績を積み重ね、高い信頼を得てきた。

SCGC社は、ベトナムに保有するアジア最大級の最新鋭石化プラントにて、米国産エタンを活用し、製品製造の市場競争力を高めるため、エタン輸入を決定している。エタン輸送船の確保にあたり、同社グループのこれまでのVLEC事業の実績を高く評価。同社グループを戦略的事業パートナーとして選定し、長期用船契約締結に至った。同社が液化エタン輸送を担うことで、ベトナムおよびタイの石化産業の競争力強化、並びに同地域の経済成長に貢献する。