2025年01月21日 09:33

日本規格協会は、1月20日、案内用図記号のデザイン原則に関する日本産業規格(JIS)を発行した。

案内用図記号は、絵柄をひと目見ただけでその意味が分かる言葉の壁を越える情報提供手段の一つで、不特定多数の人々が利用する公共交通機関、公共施設、観光施設等で広く使われており、一般的にはピクトグラム、マーク、シンボルといった呼び方で知られている。近年、訪日外国人(インバウンド)需要の拡大や、バリアフリーや災害対策の推進といった社会の変化による新たな利用者のニーズを背景に、案内用図記号の果たす役割は以前にも増して重要となっている。施設や安全等の案内用図記号は、ISO規格を基にしたJIS Z 8210(案内用図記号)が広く活用されているが、その一方で、案内用図記号そのものをデザインする際のルール(デザイン原則)は、国内では統一的なルールが制定されていなかった。そこで、今回、ISO規格を基に、案内用図記号のデザイン原則を規定するJISとして、JIS Z 8211-1~JIS Z 8211-3を制定した。

この国内初のJIS制定により、国際整合した一貫性のあるデザインの案内用図記号を作成できるとともに、JIS Z 8210(案内用図記号)に新たに図記号を採用する際のデザイン基準としての利用が期待される。今後、本規格群が活用されることで、国内のみならずインバウンド等の幅広い利用者が理解しやすい直感的かつ効果的な図記号が普及拡大し、我々の生活の安全性や利便性の向上に貢献することが期待できる。

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