2024年12月27日 12:43

TBMは、今年の世界経済フォーラムの年次総会で発表した、カーボンリサイクル技術を活用した低炭素素材「CR LIMEX(シーアール ライメックス)」の販売を開始した。「CR LIMEX」は、CO2由来の炭酸カルシウムと再生プラスチックを組み合わせた、射出成形対応の素材。

世界中で温室効果ガスの削減が求められ、気候変動対策が急務となる中、カーボンリサイクル技術の普及は、カーボンニュートラルの社会づくりに大きく貢献できると期待されている。日本政府が推進するGX(グリーントランスフォーメーション)戦略においても重要な取組の1つとして位置付けられている。

「CR LIMEX」は、排ガス由来の CO2と工場から排出されるカルシウム含有廃棄物等を低環境負荷プロセスで化学合成したCCU炭酸カルシウムが主原料。副原料である樹脂部分には、工場から排出される廃プラスチックを再資源化した再生プラスチックを使用している。そのため、カーボンニュートラルへの貢献とプラスチックの資源循環を推進し、従来の汎用バージンプラスチックと比較して環境負荷の低減が可能。本素材開発については既に国内特許を取得し、CO2固定化技術の先進的な実用化を実現した。

今後TBMは、鉱物由来の炭酸カルシウムを主原料とする従来のLIMEXの普及を促進しながら、CO2の固定化技術による「CR LIMEX」の普及と新たな用途開発を進める。同時にカーボンクレジットの創出も目指していく。