2024年12月13日 19:14

森林の新たな価値を掘り起こし事業化する森林ベンチャー、シシガミカンパニーが新規事業として国産トリュフの人工栽培に挑戦する。
国内では自然発生するトリュフも確認されており、そこで収穫されたものが市場に出回ることもあるが、その数は多くはない。また、トリュフが発生するためには、トリュフの種類、トリュフが感染する樹木、土壌の状態、気候など様々なパラメーターがあり、現段階では確実な栽培方法が確立しているとは言えない。しかし成功すれば森林から新たな収入を得ることが可能となり、森林の価値向上や山村地域の所得向上にもつながる。
同社のある岐阜県東白川村は白川茶の産地だが、近年荒茶価格の低迷によりお茶栽培を辞める人が増え、茶畑が放棄地になりつつある。そのような休耕地の再活用の可能性も視野に入れ、もともと茶畑だった場所でのトリュフ栽培にも取り組む。
今回の事業では栽培地として「森林エリア」と「茶畑エリア」の2ヶ所で行い、合計面積は約1.5ha。木の樹種は2種類で合計600本以上を特別配合の土と一緒に植え付けしている。トリュフ菌の種類はアジアクロセイヨウショウロをはじめとして白と黒の合計7種類のトリュフとした。
実際にトリュフが発生するためには5~10年の期間が必要であると見込んでいるが、木の種類や土壌、日照具合などの条件の違いがトリュフ発生にどのような影響を及ぼすか、データも取りながら今後の量産体制の基礎にしていく。