2024年10月17日 15:50

トーハンは、小型書店の開業をサポートする少額取次サービス「HONYAL(ホンヤル)」をスタート。今ある書店を減らさないための努力を続けるとともに、「HONYAL」によって、新たに書店を増やすためのアプローチを開始する

「HONYAL」はトーハンが提供する書籍少額取次サービス。開業に際しては、連帯保証人や信認金が原則不要で、出版社3000社以上から本を調達できる。取扱いは書籍の注文品のみ、返品は仕入額の15%まで。配送は週1回となるが、こうした流通フローの簡略化によりコストを削減し、従来は成約に至らなかった少額取引に対応する。

近年、街の書店が減り続けている一方で、いわゆる独立系と称されるタイプの書店が、いま静かに存在感を増している。潜在的にはもっと多くの「本屋をやりたい人」がいるはずなのに、そのニーズに応える仕組みが、いまの出版業界にはないのではないか。同社では「書店をはじめにくい状況」に課題があると考え、持続可能なビジネスモデルの具体化に取り組んだ。

本の流通フローを簡略化することで、従来は口座開設に至らなかった少額の取引先とも持続的に取引可能なスキームを実現。これにより書籍販売への新規参入を促し、人と本とのタッチポイントを増やすことで、無書店自治体の増加などの課題解決に寄与することを目指す。10月17日よりWEBサイトを通じてサービス概要を公開し、随時開業相談を受け付ける。