2024年10月07日 16:01

奈良県野迫川村とゼロスペックは、9月に「ライフラインとしての灯油供給の安定化による見守りプラス事業」の契約を締結した。地域の高齢化や人口減少が進む中、最新のIoT技術を活用し、効率的な灯油配送と地域見守りを実現する取り組みを進めていく。

野迫川村は人口350人の「日本一人口の少ない村」で、高齢化や人口減少が進んでおり、高齢化率は50%に達している。過疎地において、インフラ維持は大きな課題となっており、灯油や燃料供給の確保もその一つ。野迫川村は、村唯一のガソリンスタンドの廃業の意向をうけ、村が中心となって事業継承の形を検討し、一般社団法人にて運営を行っている。

今回のプロジェクトでは、スマートオイルセンサーを全世帯の灯油タンクに設置し、自動発注配送管理システム「GoNOW」により遠隔管理する仕組みを導入する。

ゼロスペックの「GoNOW」は、配送にかかるコストを低減し、効率的な配送を実現するシステムで、センサーを用いて灯油残量を遠隔監視し、データをシステム上で可視化。最適な配送時期やルートを提案し、配送回数を削減することで労働人口の減少やCO2削減といった社会的課題の解決にも貢献する。新しい仕組みの導入は、効率的な配送業務の実現だけではなく、地域住民の生活状況を把握する「見守り機能」としても役立てられる。