2024年09月12日 19:48

スギノマシンは、金属積層造形機能を搭載したマシニングセンタの開発に着手する。

本装置は、大陽日酸の3DPro(R)RotoTIG専用トーチを搭載することで、金属積層造形機能を有するマシニングセンタ。「回転TIG溶接技術」と、スギノマシンの精密部品設計製造技術を融合して製品化を進めている。マシニングセンタに金属積層造形機能を付加することで、ワイヤアークDED方式による金属積層造形機能を、数値制御(NC)による精密な制御のもと行うことができる。

また、CAMやシミュレーターとの連携による操作性の向上や、マシニングセンタの付帯設備による安全性の向上といったメリットも。NCの知識があれば活用できるため、金属積層造形や溶接の経験がないユーザーでも安心して利用できる装置を目指して開発する。

本装置に搭載する3DPro(R)RotoTIG専用トーチは、ワイヤアークDED方式を採用しており、造形速度が速く、原材料の価格が安い。TIG溶接の技術を応用していることから、スパッタの発生が少なく、高品質な金属造形が可能。無欠陥・酸化レスの金属造形を可能としている。

また、一般的なTIG溶接トーチとは異なり、中心軸に溶加材となるワイヤを送給させ、ワイヤの周りを電極が回転する仕様としている。これにより、電極やワイヤの供給方向が制限されるTIGトーチが抱える課題を解決し、全方向への積層パスに対応できるため、品質と形状の安定した積層ビードによる積層造形が可能となった。