2024年05月29日 15:48

次世代移動支援技術開発コンソーシアムは、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の会場内で、視覚障がい者向けナビゲーションロボット「AIスーツケース」の実証実験に取り組むことを発表した。
同コンソーシアムは、アルプスアルパイン、オムロン、清水建設、日本アイ・ビー・エムの4社が正会員として活動している。実証実験では、日本科学未来館が中心となり開発を進める特別モデルの「AIスーツケース」を、コンソーシアムが長期間、複数台同時に運用する計画だ。
「AIスーツケース」は、視覚に障がいのある人を目的地まで自動で誘導することを目的に開発されているスーツケース型ロボット。これまで、コンソーシアムと未来館が相互に技術協力を行うことで、大型ショッピングモールや新千歳空港、未来館などの屋内施設や、未来館から最寄り駅までの屋外空間などで、一般ユーザーによるナビゲーション技術の実証実験を行ってきた。
大阪・関西万博では、「未来社会ショーケース事業」の「スマートモビリティ万博」領域において、会場内で次世代の様々なロボットを実装・実証する「ロボットエクスぺリエンス」の展開が計画されている。今回、AIスーツケースが参加予定者の一つとして採用された。段差の乗り越え機能を強化した新車輪機構や、低位置の障害物も認識するセンサーを新たに追加するなどの改良を重ねた屋内外共通利用型の万博特別モデルを未来館が中心となり開発し、コンソーシアムが実証に用いる計画だ。