2024年05月21日 13:09

江戸時代より13代続く老舗農家「かまや」が、新鮮な野菜・果物の加工事業を開始した。「かまや」は1767年より、千葉県旭市で250年以上代々農業を生業としてきた。近年30年は彩り豊かで栄養価の高いサンチュの栽培に取り組んでおり、栄養価に富むサンチュの量産と供給システムを確立することができた。

しかし近年続発する急激な需要の変化に直面し、ビジネスモデルを改善する必用性をつよく感じるようになったという。きっかけは、コロナ禍やインフレによる飲食店需要の劇的な縮小に、育成期間を要する生野菜の生産・供給事業だけでは対応しきれなかったこと。同社の主力商品であるサンチュは葉物野菜で生での保存がきかないため、行先を失った大量のサンチュは廃棄しなければならなかった。

そこでこの度、長持ちする加工食品の開発・生産体制を整えた。栽培~収穫~加工まで自社で一貫することで、新鮮な状態のサンチュをピューレ加工することが可能であると同時に、競争力のある価格を実現する。

同社が整えた加工食品の開発生産体制は、サンチュのみならず様々な野菜・果物を、比較的小ロットからでも対応できる。従業員が常勤する既存の栽培施設の一角に加工工場を設け、往来の負担を削減。倉庫や運搬機など、これまでの設備も多分に利用しており、競争力のある価格を実現できるコストで量産が可能。今後は外部の企業・農家・問屋からのODM、OEMの依頼にも応えていきたいと考える。