2023年02月22日 11:52

神戸市では、ポートアイランドにおいて先端医療技術の研究開発拠点を整備。産官学医連携により、21世紀の成長産業である医療関連企業の集積を図る「神戸医療産業都市」を推進している。この度、ライフサイエンス系スタートアップ2社が連携して、遺伝子治療薬の開発を開始することとなった。

連携を開始したのは、神戸医療産業都市の進出スタートアップである株式会社VC Gene Therapyと、株式会社シンプロジェン。厚生労働省が難病指定した眼疾患「網膜色素変性」の遺伝子治療薬の開発案件において、協業を開始した。

VC Gene Therapyでは、「網膜色素変性」の遺伝子治療薬の開発・実用化を目指している。遺伝子治療薬の世界市場規模が今後急拡大することが見込まれるなか、開発に必要な治験薬の供給不足の問題や、コストの高騰等が課題に。そのようななかで、シンプロジェンの「遺伝子治療バイオファウンドリ™・サービス」を活用することで、治療薬の安定した供給に向けて協業を開始することとなった。

両社は神戸医療産業都市内に近接して拠点を構えており、単一のスタートアップ・エコシステム内においてスタートアップが連携しながら遺伝子治療薬の開発を行うことは、日本初の事例。これは、神戸市のイノベーション創出の成功事例と言うことができる。今後両社は協力し、重篤な疾患に苦しむ患者に明るい希望を与えるような、画期的な遺伝子治療薬の早期実用化を目指す。