2023年01月05日 12:59

1897年創業のスクールバッグメーカー「片岡商店」は、1月16日、広島市立楠那中学校で「米袋の不良を優良に!カタオカ先生の不良更生特別講座」を開催する。この授業では、広島県廿日市市に営業所を持つ米袋メーカー「シコー」が、製造工程で発生する印刷不良の廃棄用米袋を提供。片岡商店のレクチャーのもと、中学生がエコバッグにリメイクする。
本ワークショップに関わる三者には、各自特有の課題があった。片岡商店では、県内の約40の中学・高校に指定スクールバッグを納入する中、毎年大量のポリ袋で商品を包装することに抵抗感があった。またシコーは、米袋の生産において印刷不良によるロスが一定数発生しており、捨ててしまうのはもったいないという悩みを抱えていた。また楠那中学校はSDGs教育を実施しているものの、生徒自身が自分事として捉えにくいと感じていた。そうしたニーズが合致し、特別授業が実現。
今回使われる米袋は、北広島町の(有)あすなろブランドのもの。同社向けの米袋製造工程で発生した印刷不良は、約50枚。米袋は紙でできているとはいえ、30kgの重さに耐えられる非常に頑丈なつくり。また一式を持ち帰った後も、エコバッグとして再活用してもらうことで地元の米農家のブランド認知度向上に寄与する。
ワークショップでは図画工作が苦手な生徒も楽しめるよう、複雑な工具を使わない製造方法を片岡商店が考案、キットを準備した。当日はシコーのスタッフも参加し、楽しく身近にSDGsを感じられるようなワークショップを展開する。